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展示会:JIMTOF(日本国際工作機械見本市)に行ってきた

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ひと月前の話になるが、2年に一度開催されるJIMTOF(日本国際工作機械見本市)に行ってきた。2年前のJIMTOFも行っているが、やはり変わらずにIOT、3Dプリンター祭りであった。今回はJIMTOFの感想を述べていきたいと思う。

JIMTOF(日本国際工作機械見本市)と工作機械とは

JIMTOFとは、工作機械等の展示会であり、日本で2年に一度開催されている。一般的な展示会は招待券を展示企業から貰えずともネットで登録すると入場料無料になるのだが、JIMTOFは1000円必要であり、敷居が高い展示会だ(笑)。私は招待券を会社の知り合いにもらい、(有休で)行ってきた。

また、工作機械とは電化製品や自動車部品を作るための機械のことで通称、マザーマシンとも呼ばれている。これらの機械があるから工業製品が製造できるのであって、非常にマシン自体に高い精度やノウハウが求められる。

JIMTOFの感想(前回と今回の比較も含めて)

冒頭にも書いたが前回と変わらず、今回もIOTと3Dプリンター祭りというイメージが強い展示会であった。

 

IOTについては以前のブログで自分のIOTについての見解を詳しく述べているが(下記参照)、その考え方から逸脱するような発想を持った企業は見当たらなかった。例えば、工作機械の暖機をせずとも精度が出せるようになっている等、どこも同様な技術群であったように思う。

  

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一方、3Dプリンターはどうであるのかと述べる前に、簡単に3Dプリンターとは何かを説明する。3Dプリンターとは、3次元造形技術とも呼ばれている技術で、その名の通り、3次元に自由度高く形状を作ることができる加工技術であり、近年注目が集まっている。

この種類はたくさんあるので、ここでは詳しく説明できないが簡単に列記すると、金属を扱うもの、樹脂を扱うもの、一面一面砂を引いてレーザ等で形状を作っていくものや、一粒一粒の粉をその場で焼き固めるもの等がある。このように多種の方法が混在しているが、これを使う目的は、従来であれば不可能な中空部品などを製造できるということがメリットとして挙げられ、金型などには適用が進んでいる技術でもある。

 

ちなみにクリスアンダーソン著:メイカーズという本にも3Dプリンターが取り上げられているので、製造業にかかわりがない人でも名前は聞いたことはあるかもしれない。

 

これらについて2年前と比較して新しい知見というものはなかったが、多くのメーカが【3D造形+加工】を一括できることを売りにしている機械が展示されていた。2年前は私の記憶の中でだが、森精機ぐらいしか展示してなかったように思う。

 

3D造形後、そのままの状態では、特に金属で目立つ話だが、表面が汚い+精度が出ていないという問題点があるので、それらを解決するために、加工機も一緒に組付けたものだ。これらは、完全に量産ということを除外したもので多品種―超少量生産品向けには使えるだろうと考える。

 

上記したタイプの機械(3D造形+加工)において、今年目に付いたのは金型の補修に使えるとPRするメーカが増えたことである。確かに金型の補修に肉盛りしてそのまま加工できるという点はメリットがありそうだと感じた。

 

さて、見てきた内容の一部を記述してきたが、今回の展示会で一番感心したのがタンガロイというメーカである。

 

余談だが、タンガロイは工具メーカであり、もともとは日本のメーカーであったが、現在はIMCグループ(工具系メーカグループ)である。このIMCグループはウォーレンバフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイの子会社の一つである。

 

会社の内部の人間ではないので、実務の実情は知らないが、外資になったからなのか、それとも今回の企画担当者がすばらしいのかは不明だが、会社の技術に関係ないVRパフォーマンスということを1日3回やっていた。そして、東京ディズニーランドペア招待券をVRじゃんけんで勝てばもらえるなど私が今までの技術的な展示会では見たことがないことを小規模であるが行っており、数十人という人間がそのパフォーマンスを見ていたように思う(たまたまタンガロイのブースに行ったとき、終わりかけだったが私も見学した)。

 

これらの出来事から自分なりに、なぜこんなことをタンガロイは行ったのかを考えてみて出した私なりの結論は、タンガロイは展示会の最重要目的を自社の名前を憶えてもらってことと定義したのだろう。その後、工具メーカーだということを軽く認知してもらえばよいのである。

 

なぜなら、工具を買うときにタンガロイの名前を今回のイベントで覚えていれば、ネットですぐに連絡を取って見積もりをもらうことができるからである(使用条件などの相談ももちろん可能だ)。

 

逆にタンガロイという名前を知らなければ候補にもあがらないだろう。

 

このことから、タンガロイはネットの特性をよく理解していると感心したのである。

 

つまりネットの検索:キーワード検索というものは、言葉通り、自分が全く知らないことは検索できない特性を持つ。キーワードを知っていて、それらを詳しく知るためには便利だが、キーワードは自分で何かしら情報を仕入れておく必要があるのだ。

 

今まで、それなりの数の技術的な展示会に参加してきたが、自社の技術と全く関係がないパフォーマンス(プレゼン)をして人を集めている企業を私は見たことがない。

 

今までみた企業はすべて大きいブースで技術的な説明を行っていた。これらについては、その領域の技術に対して詳しい人間であれば、興味がわくだろうが、それ以外の人には興味がわかないのかもしれない。

 

今回のJIMTOFでは、タンガロイの企業としての考え方のすばらしさを勝手に認識して終わった。

 

ちなみにパフォーマンスをしていた方は、初めて聞いた名前であるが、せきぐちあいみ氏であった。