この世の中は、金を払ったと思わせないように、または払っても得をしたと思わせようとする仕組みで構築されている。金を払ったときに、得したと思わせようとする仕組みの中で有名なものは、いつも新しいものが発生するブーム、無駄に高いブランド、それらを人々に認知させるための広告であろう。これらに対しての対応や考え方については以下の記事に詳しく記述している。
一方、金を払ったと思わせないようにするための手法の一つに月額料金を徴収するという方法がある。
なぜなら、人は物事を習慣化すると気にならなくなるという習性があるからである。この習性を利用して、家計の支払いにあって当然というふうにカウントさせるのである。
また、月額料金を徴収することがビジネスモデルとして非常に優れており、より儲けられるシステムであるため、多くの会社や著名人がこのシステムで商売を行っている。これは保険会社や新聞社の平均年収や朝日新聞の早期退職条件を見れば一目瞭然だろう。
もちろん、金を徴収する側にはメリットだが、反対に金を支払う側にとってはこれらの話はデメリットであることは言うまでもない。
無駄な月額料金の支払いなど、少なければ少ないほどよいというのが私の考えであるが、近年、個々人の多くが、月額料金徴収システムを構築しており、その増加に伴ってそれらに加入している人たちも多いのだろうと推測する。
今回は個々人が構築したシステムに月額料金を支払う価値があるのかどうかについて私の考えを記述していこう。
何のために月額料金を払うのか
上記したように、平たく言えば月額料金システムはすごく儲かるので、多くの人間がオンラインサロン・メールマガジン・オンラインコミュニティー等、いろいろな名称を用いて月額料金を徴収するシステムを構築している。
では、なぜ人々は月額料金を払ってしまうのだろうか。
この理由を推察するに、
- 情報や知識を得るため
- システムを構築した著名人及び、著名人もどきと知り合いたい+そのコミュニティーに参加したい
の2つが主な理由だと考えている。
突然だが、ここで断言しよう。
月額料金を払ってそのようなものを購入し続けていてもあなたの人生は好転しない。
つまり、まったく意味がない。いや、それどころか毎月自分の大切なお金をドブに捨てており、マイナスになっているとさえ言えるだろう。
そのように述べる理由をこれから述べていこう。
情報や知識を得るために月額料金を払い続けるのが無駄な理由
お得な情報・特別な情報などといったキャッチフレーズにときめく人間がそれらを知るという目的で月額課金を行っていることがあるだろう。
では、実際、お得で特別な情報は今、あなたが月額課金をしている人間がもっているのだろうか。これを判別しなければならない。
実際のお得であり、特別な情報というものは古今東西、圧倒的な実権や資産を持った人間達がまず、手に入れることができると相場は決まっている。
具体例として、パナマ文書の事例を見てみればわかるだろう。各国の実権を握っているか、圧倒的な資産を築いている人間がこのような情報をすばやくキャッチでき、そしてそれを利用して美味しい思いをしているのである。
ほとんどの人間は、このような人間ではないということに着目すれば、特別な情報を得ることを目的に月額課金するなど愚の骨頂であると気付くことができるはずだ。
では、知識を得るために月額課金を行っているという人間に対しての私の回答は紙でも電子でもよいので【本を読め】、または【ネットを探し回れ】である。ほぼ必ず類似の知識が書いてあるものがあるはずである。
本を購入するということは一回の支払いで済むのである。また、1回1回本を購入することのメリットは、習慣の反対で、一回一回自分の頭で認識して、決断して購入するというプロセスを経ることによって金を支払ったという実感もわきやすいからである。
このような理由から、私は知識・情報を獲得したいからという理由で本を買って読むということであれば、賛成する。
知識を獲得するのに、自分の時間を使うことは必須であり、不可避なことであるが、月額料金を支払い続けることは回避が可能であるし、もっと言えば月額料金を払う意味はないのである。
ネットで知識を購入するときも1回の単発支払であれば、まだ許容可能であるが、上記したように、知識を得るために支払う値段の基準は本の価格を基準にしたほうが無難であろう。本の値段をベースに考えれば、高額であり、特別な情報が載っている情報商材などもってのほかであることも理解できよう。
著名人及び、著名人もどきと知り合うために月額料金を払い続けるのが無駄な理由
この理由で、月額料金を支払い続けている人もいると考えているが、まず、著名人について考えてみたい。著名人で意味がなければ、著名人もどきと知り合うメリットなどないからである。
ここで、著名人ともどきの定義だが、大前研一氏やホリエモン、このほかにもユニクロの柳井氏などが著名人にあたり、有名ブロガーという人たちやそれに類似する人達が著名人もどきと定義して話を進める。これらは実社会において影響力が発揮できる可能性が高いかどうかで判断している。つまり、会社員として、ブロガーに何かの商品の宣伝をさせたいときは利用可能だろうが、それ以外の業界でブロガー等に何かお願いしても実社会では何一つ自分自身の立場は好転しないだろう。
このような理由でお金を払っている人たちに、まず言いたいことは人脈の考え方が根本的に間違っているということである。
つまり大前提の考え方として、この理由で金を払い続けている人は、自分が偉い人、有名な人を知っているということを人脈として考えているのだろう。
しかし、現実では偉い人を知っているということは人脈にも自慢にもならない。もちろん、自分の人生の役にも立たない。
なぜなら、人脈とは、権力がある人・膨大な資産がある人が自分のことを知っているという状態のとき、はじめて機能するからである。つまり、利用価値が自分にあれば、相手は自分のことを認識するし、便宜を図ってくれるだろう。
自分自身が有名でないとき、それでも何か自分のアイデアを具現化したいなら、有名な人にプレゼンできる状態をいち早く作り、それから会えるように努力すべきで、著名な人のコミュニティに月額料金を支払いながら、いつか○○をするために所属することに意味などないのである。
もちろん、著名人もどきのコミュニティの参加は上記で述べた以下の効果しかない。自分自身に利用価値があったときでも権力がないので、便宜も図られずにお金を搾取されるのみで終わるだろう。
統計的なものは何もない、自分の所感であるが、ネット系の人たちの多くは、起業や自由な生き方、何にもしばられない生き方がどれだけすばらしいことかを主張していることが多いように思う。そのくせ、それらの著名人(もどき)は自分のコミュニティに所属することは強く勧めている。主張していることとやっていることが矛盾していると思うのは私だけなのだろうか。個人的には、月額サービスを構築している人間で、上記した起業や自由な生き方などを主張する人間は信用がならないと考える。
このように、月額料金を払わない方がよいと考える理由を列記した。それでも入る理由がある人間は入ればよいが、多くの人間が今回の記事で、月額料金を支払うのは無駄であると気付き、その金を自分のため(貯蓄やおいしいものを食べる等)に使えることを願う。